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La Musica moderna al Palazzo d'Inncichi

ここでは、イッンチーキ宮廷における21世紀初頭の音楽受容について、当時の報告や論説など、貴重な歴史的資料を収集しています。

16. 2つのグリゼルダへの8つの視点

[ 2006-10-06 01:03 ]

I. プロデュース :
シリアスな知的文脈の中で、ドラマの可能性を追及したザウアー氏・ローバー博士に対して、手軽で切れ味のあるファッション性をプッシュするロワスィル氏。

II. ディレクション :
官僚的な冷たさで、劇場的スペクタクルを演出するヤーコプス氏に対して、バンドのようにアンサンブルを煽りつつも、情緒的な表現が出色なスピノージ氏。

III. 台本と改変 :
風格ある表現を用いて、詩学的な可能性を優先したゼーノ氏に対して、よりシンプルな台詞を用いて、筋を自然に説明しようとする若き日のゴルドーニ氏。

IV. 作曲と様式 :
繊細さと大胆さで、老練のバロック様式を展開する1721年のスカルラッティ氏に対して、早くもギャラントの優美さへと踏み込む、1735年のヴィヴァルディ氏。

V. 歌手とアリア :
キャラクタライズされ、あくまで物語の枠内で歌うトロ・サンタフェ氏たちに対して、華麗なるジョイント・リサイタルと化しているジャルスキ氏たち。

VI. レチタティーヴォ :
フィゲイレド氏・野入氏の音楽描写による実験劇場に対して、スピノージ氏にとっては、さっさとアリアに行き着くために、消化するべきテキストに過ぎない。

VII. アートワーク :
あれこれと狙った挙げ句に、中途半端さが目立ってしまった MAG に対して、神秘的な深いブルーを用いて、静的な彫像を作り出したルーヴル氏。

VIII. これからの展望 :
ヤーコプス氏は、名作路線に寄り道するよりも、その力量をどんどん新しいレパートリーに向けるべきだ。スピノージ氏の表現は、向上しているが、変わり映えは無く、新展開がなければ、オペラは今回の第3作あたりまでが無難と言える。